関節リウマチは、関節の痛みを伴い、長い経過をたどる病気ですが、最近の治療の進歩により早期に適切な薬物治療をすれば、関節変形進行の抑制が期待できる時代となりました。 院長は日本リウマチ学会・リウマチ専門医として、関節リウマチの薬物治療に特に力を入れています。
重度の関節リウマチの方に必要な生物学的製剤(注射薬)の投与もおこなっており、患者様に合った薬物治療の幅広い選択ができますので相談いただければと存じます。専門性の高い病院へ行かなくても、関節リウマチにおきましては当院で最初から完治まで充分治療できるものと自負しております。
関節リウマチは、本来は自分の体を守る免疫の働きが何らかの原因で異常をきたし、自分自身の正常な細胞や組織を攻撃することによって起こる自己免疫疾患です。最もよく知られている膠原病のひとつでもあります。症状に関していうと、手・足の指、膝、肘など全身のさまざまな関節にある滑膜という組織で炎症が起こります。これにより、関節の痛みや腫れなどが生じます。関節症状が強まっていくと、関節破壊が進行し、関節変形による四肢の運動機能不全など生活に支障をきたすこともあります。
関節リウマチにおける関節破壊は従来ではゆっくり進行すると考えられていましたが、発症早期に進行することがわかってきました。関節破壊はいったん起きると元に戻ることはありませんが、最近の治療の進歩により早期に適切な薬物治療をすれば関節破壊の進行抑制が期待できる時代となりました。現在は発症後にできるだけ積極的な薬物治療を行うことが推奨されています。
検査は、関節リウマチと診断するため、採血を主に、場合によってはエコー、MRIなどの画像検査を行います。関節リウマチと診断した後に病気の進行や治癒の程度を調べるために定期的に採血検査を行っていきます。
関節リウマチの治療薬には色々な種類・効果があります。治療目標を達成するためにそれぞれをうまく組み合わせて行くことが重要です。最近の治療薬の進歩はめざましく、リウマチ変形を阻止するなどの治療効果が期待できる薬剤も使用可能となってきました。
いわゆる「痛み止め」です。関節の痛みや腫れを和らげることが期待できますが、病気の進行を抑える働きはありません。
炎症を抑える作用があり、関節の腫れや痛みを和らげるために使用されるお薬です。抗リウマチ薬だけでは早急な鎮痛効果が得られない場合などに併用します。
抗リウマチ薬は、関節リウマチの治療の基本となるお薬です。免疫異常を抑制したり、免疫機能を調整したりする薬剤が何種類かあります。リウマチの疾患活動の程度によって薬剤を選択しますが、メトトレキセートという薬を主とした治療が一般的となっております。1種類の抗リウマチ薬だけでは効果が不十分な場合は、複数の抗リウマチ薬を併用したり、他の抗リウマチ薬に切り替えたりすることがあります。使用する抗リウマチ薬によって副作用も異なりますので、万が一副作用が生じるようでしたら早急に中止などの対応をさせていただきます。
生物学的製剤は、主に注射製剤となりますが、免疫異常を調整し関節破壊を抑えていく画期的な現在メインとなっている比較的新しい薬です。現在、新しい製剤が次々と開発されています。
JAK阻害剤は、内服薬で、免疫異常を調整し関節破壊を抑える画期的な一番新しい薬で生物学的製剤と並ぶ効果分野です。注射剤の生物学的製剤と同等の効果を発揮します。