先天性股関節脱臼は、先天的に股関節の状態が不安定になっているため、股関節が外れたり、ずれたりしてしまう状態です。遺伝性の要因による場合もありますが、分娩時の問題によって起こることもありますし、乳幼児期の問題で起こることもあります。そのため、新生児健診でしっかりチェックするとともに、股関節脱臼が起こりにくい生活を心がけることも大切です。足を動かした時にポキポキといった音が鳴る、歩き始めるのが遅い、足を引きずる、左右の足の長さが異なっているといったときは、脱臼している可能性がありますので、お早めに当院をご受診ください。
大腿骨頭壊死は、足のつけ根部分にある大腿骨頭が壊死してしまう疾患です。この部位の血流が低下することにより、骨の一部が壊死していきます。これに伴い、股関節の辺りに痛みが起こります。進行すると、うまく立ち上がれなくなったり、歩行が難しくなったりします。痛みなどの症状があるときは、お薬によって症状を抑えていきます。ただし、壊死範囲が広いとき、大腿骨頭がつぶれてしまっているとき、強い痛みがあるときは、手術を検討します。